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幻想の魔術師 カレル・ゼマン
幻想の魔術師 カレル・ゼマン (JUGEMレビュー »)

銅版画のような背景と人物の合成が美しい、トリックフィルムの傑作。
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チェコA to Z ブログ

チェコの旅本『チェコ AtoZ』(2006/12/15ブルースインターアクションズより発売)の著者による、チェコの話題を集めたブログです。
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ほぼ日イトイ新聞
  本屋さんには洪水のように、たくさんの本が並んでいますが、その一冊一冊に、つくった人の物語があります。
『ほぼ日イトイ新聞』の「編集者は知っている」のコーナーには、そんな面白い話が満載。

きのうから私たちの『チェコA to Z』も取り上げていただいています。
ぜひ、のぞいてみてください。
| 本づくり | 16:42 | comments(13) | trackbacks(201) |
ヤン・ライヒ写真展開催中
  さて、チェコセンターでは、現在写真家ヤン・ライヒさんの写真展『ボヘミア』を開催しています。先週来日されたヤンさんご夫妻にインタビューができましたので、その話も
少しづつお伝えしていきます。

 ヤン・ライヒさんは、日本ではまだほとんど知られていませんが、チェコでは有名な写真家で、彼の写真集『ボヘミア』は、2005年のチェコの出版物の中でいちばん美しい本に選ばれました。

 なんと100年前のボックスカメラで、コンタクト写真を撮っている方、というので、
がんこで気難しい方なのでは、と心配していたのですが、お会いしてみると、おおちがい!ほがらかで、でも大きなぐりっとした目が、こちらの話を真剣に聞いてくださるやさしい方でした。

ライヒ顔

 奥様のヤナさんは、チェコでキュレーターをしていて、ライヒさんの本を出版したのも奥様だそうです。


 
 写真は全部モノクロで、今回展示されているのはボヘミア地方(プラハも含め)のもの。一枚の写真を撮るにも、何度も何度もその場所に通って、その土地のスピリットをつかまえて写真を撮る、というライヒさんの写真は、幻想的で、チェコの人が見ても、「これが、あそこ?」というほど、見慣れた風景が全く違う深い表情をもっています。

 ライヒさんは日本でも多くのファンをもつ、同じチェコの写真家ヨゼフ・スデックに師事した方で、スデックから3台のボックスカメラを受け継いで、今もそれで写真を撮っていらっしゃいます。

 ここでもライヒさんの写真を見ることができます。
「絵にたとえれば、私の絵の具は<光>です」というヤンさんが、
自分で現像まで丁寧にした写真を、展示で見てください。


 もうひとつ、今チェコセンターのカウンター前では、チェコレースが展示されています。ボビンレースって繊細で、本当に素敵です!

子供レース

 この写真はレースづくりが盛んなモラヴィアの町の子供たちが、レース作りをならっているところ。小さな枕にピンで留めて、ボビンで織っていくんです。今でもこんな風景がみられるんでしょうか?そんな町に行ってみたくなりました。

| チェコ・センター | 16:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
フランチシェク・スカーラさん『ツィーレク君冒険物語』を語る その4
ストーリーとキャラクターについて


 いろいろな障害を乗り越えて、最後にはめでたし家に帰ってくる、とひところで言えばこういうストーリーですが、はじめは主人公ツィーレクと、彼が旅の中で出会うサブキャラクターであるホメールが、お互い近所に住んでいて、行き来するうちにいろいろなことがある、という話を考えていました。でもそれではやっぱり変化に乏しいので、旅に出る話になったんです。


 キャラクターはもちろん、とても重要ですし、作者の私がどこかに潜んでいると思います。どちらかというとツィーレクより、ホメールのほうが私自身に近いかもしれません。どこからきたか誰も知らない、仙人のような生活をしているキャラクターです。そういう不可思議な、わけわからない存在には私が投影されているように思います。
一年半も集中して、たいへんな日々だったので、絶対に続編はつくらないと思っていたのですが、もしまた作るんだったら、ホメールを主人公にしようと。どこかへ旅にでかけるようなロードムービーのようなものかな。ホメールとツィーレクを、10何年前私がベネチアを歩いてきたような、彼らを使ってそのような旅をしたいと。


人形づくりは、整形外科医&幽霊を呼び起こす術のようだった



 それぞれの人形の中には針金が入っています。手もとても小さいのですが、ジェスチャーによっていくつか手を変えられるように何本か用意しました。繊細な材料なので、セットしてシャッターを押したいとおもった瞬間に、手がぽとっととか、帽子が吹き飛ばされたりして、最初からやり直し・・・。
 
 雪のシーンを撮った場所には岩がごろごろあって、それを撮影した時はちょうど風がとっても強かったので、頭が何度も落ちてしまいました。でもその落ちた地点は歩いて入れないような場所だったので、上から木の枝で何度も取って・・・苦労しました。


 人形の頭部は、実は海藻でできているんです。以前サンフランシスコに行った時、あそこはケルプ(大型の昆布)が採れるところなので、それを見ていたら、海藻が浮くための丸い浮きのような部分がついていて、面白いので拾ってきたんです。今回どんな素材でつくろうか、と考えたときに、そうだ、あれでやってみよう、と。
 でも海藻は湿気によって、延びたり縮んだりしますから、リアルな皮膚の感じは出るのですが、雪などに濡れると、せっかくの顔が膨らんでダメになってしまうこともあって。
ケルプで首を作る技術を開発するのに、4ヶ月もかかりました。
 でもこうして人形を作るのは、たとえてみるなら、整形外科&幽霊を呼び起こす術、みたいな作業でした。

これからのこと


 今は、プラハで『ブラストブラダの大冒険』の舞台化の仕事に取り組んでいます。人形と人間がいっしょにでてくる舞台です。これは舞台美術や音楽、歌詞も書いています。前からボーカルグループの一員でもあり、カルロヴィヴァリ国際映画祭の主題歌も毎年つくっているくらい、音楽も好きです。
 あ、それから今船を作っています。大きい箱舟みたいなオブジェで、夏前には完成させたいと思っています。

父、フランチシェク・スカーラのこと


 私は父から同じ名前をもらったので、ほんとうは名前の後に「ジュニア」がつくんです。父はもう80歳に近い歳ですが、ずっとアニメーションのデザイナーでした。古いものに愛着をもっている骨董好きです。父から同じ名前をもらったように、そんな父の仕事や趣味からも、影響を受けました。今回はるばる日本へ来て、父のことを知っている人がいたことに、私はとても驚き感動しました。父に話したら、どんなに喜ぶことか。
 
 そうそう、私はイラストレーターとしても、これからやりたいことがあって、それは「忘れ去られた技」をテーマにした本を作ることです。父がしてきたような古い仕事を紹介する仕事もぜひつづけていきたいです。

まだ知られていないビザールなプラハ


 プラハは大好きな都市です。どこが好きかと言うと、ビザールで脅威的なところかな。ふだんは気づかずにいて、ふと目覚めたらまたいろいろな新しいものが見えてくる、というような尽きない魅力がある場所です。


 今プラハの中心はずいぶん観光化されていますが、プラハにもまだ中心地からそれほど離れていないのにビザールな、これが真のプラハだ、といえるところがあるので、もし、日本から旅行する機会があったら、そんなプラハも是非見て欲しいと思います。


 スカーラさんのインタビュー、いかがでしたか?
面白いお話で、瞬く間に時間がたってしまいました。もっともっとお聞きしたいこともあったのですが。


 さて、チェコセンターでは次の催しであるヤン・ライヒの写真展の用意が進められています。(3月19日から4月12日まで)
 このヤン・ライヒの写真、古いボックスカメラで撮った素晴らしい作品です!
チェコにはほんとうにまだまだ日本に紹介されていない素晴らしいアーティストがたくさん居るんだなあ、と痛感します。
 ヤン・ライヒさんについては、来日なさるときにまたインタビューをしますので、
その様子もひきつづき、ブログで紹介していきます。
どうぞ、お楽しみに!
| チェコ・カルチャー | 19:45 | comments(2) | trackbacks(12) |
チェコ語&チェコ料理・音楽情報!
 4月10日(火)より、チェコセンターで「チェコ語講座」がスタートします。
 初級と中級の2コースがあり、火曜日の午後6時〜7時半の授業になります。
 全10回で35000円。日本でチェコ語を学べる機会はそんなにないので、ご興味のある方は是非!
 私も以前ちょこっとだけ短期の講座に通ったことがあるのですが、響きが可愛らしいチェコ語は、発音するだけで楽しい気分になれますよ。

 そして、チェコ料理や音楽に興味のある方にはこちら。

 3月26日(月)、赤坂プリンスホテルにてチェコの文化交流サロンが開かれます。
 チェコ日本外交復興50周年、「プラハの春」から40周年を記念して行われるもので、在日チェコ共和国大使ご夫妻ご出席のもと、チェコの料理、音楽、工芸品に触れよう、という催しです。
 四季折々のチェコの伝統料理、ビール、ワインが振舞われるほか、音楽演奏(Jan PustejovskyさんとJan Horakさんを招いて)と、ボヘミアングラスをはじめとした民芸品の展示販売などもあります。
 さまざまなチェコの文化に触れられる素敵な一夜になりそうです。四季折々のチェコ料理が食べられるのは、とても貴重な機会!私たちも行きたいと思っています。

3/26(月)午後6時半〜9時 赤坂プリンスホテル
クリスタルパレス(新館2階)にて
1名15000円

| チェコ情報 | 22:35 | comments(0) | trackbacks(4) |
三省堂でコーナー展開中!
 現在、三省堂有楽町店さんで、“著者のすすめるチェコ関連本”という『チェコAtoZ』のコーナー展開をしていただいています(チェコ土産ディスプレイも続行中)。
見に行こうと思いつつもなかなか立ち寄る時間がなく、ようやく今日会社に行く前にのぞいてみたら、びっくり! なんと店内2箇所でボリュームたっぷりのコーナー展開をしてくださってました。
三省堂part1

三省堂part2

 こちらで挙げさせていただいたオススメ本に加えて、私たちも知らないような本まで集めてくださっていて壮観。私もチェコ語の本を一冊購入しました。
嬉しくって、思わず“あ、あの、著者なんですけど・・・”と担当の店員さんにご挨拶。「売れてますよ〜。“この著者で他の国もないんですか?”というお問い合わせもありました」と言ってくださって、さらに嬉しさ倍増。ステキなコーナーを作ってくださって感謝です。

 コーナーは、2階の暮らし関係本&アート本棚にて、今月いっぱい展開しているそうです。お近くに行かれた際は、是非お立ち寄りください!チェコ関連本を一気に見られるチャンスです。

| 本づくり | 23:04 | comments(0) | trackbacks(10) |
フランチシェク・スカーラさん『ツィーレク君冒険物語』を語る その3
 スカーラさんのインタビューの3回目です。なかなか更新できなくて、すみません。
ところで、スカーラさんの写真漫画、すごい反響を呼んでいるようです。いろいろな媒体から問い合わせがきています。やっぱりまだ誰もやったことがない(ふつうは考えただけで大変そうなので、実行しないですよね)表現方法なので、観た人に与えるインパクトは大きいようです。日本語版、英語版が日本でも出版されることを本当に願っています。


 森の茂みにもぐりこんで


 どこまでもリアルな風景を見せることにこだわったので、できるだけ自分も小さい世界にもぐりこむ必要がありました。森の小さな生き物が這っているような狭いところにもぐりこんで、とても立ち上がれないような低いところで作業することが多かったのです。撮影した森はみっしりと木や草が茂っていて、それがとてもいい風景になりました。

 

私も大冒険をした気分


 まず自分の目線を人形の目線にあわせることを心がけました。茂みにもぐりこむと、その時まで見えなかった発見がいろいろありました。そこにあるちいちゃなキノコなど、ちょうど人形の手に入ったら自然に見えるような、ホントに素晴らしい世界で、私も大冒険をしました。

 1年半をかけて、こんなことが体験できるなんて、はじめは夢にも思いませんでした。実際は大変なことの連続で、3日間写真を撮ると、その後の3日間は体が痛くて動けなくなるとか。


 最後の雪のシーンに苦心惨憺


 制作の範囲は私のセカンドハウスである古い民家を中心に、ほぼ半径5キロくらいでした。人形の家は、昔のテレビをつかってつくりました。50年代のテレビセットを利用して。

 大変だったのは、雪のシーンの撮影でした。雪を踏んで足跡をつけてしまうといけないので、そのやりくりで苦心惨憺。プラハの雪はすぐ融けてしまいますが、ここの雪は水分が少なくてサラサラしていて、見るからに美しくてつい踏みたくなるような雪でした。
2005年の冬のことで、マイナス20度の寒さの中での作業でした。
時には雪がサラサラ過ぎて、雪の塔を作るなどの作業が難しいこともあり、この時には、ベビーカーに水を積んで運び、雪に水をかけて固まるようにして撮影しました。手袋も使えなかったので、凍えそうになりましたが。

| チェコ・カルチャー | 11:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
フランチシェク・スカーラさん『ツィーレク君冒険物語』を語る その2
この冒険物語が映画と違うところ


 この冒険物語を見て、映画に似ている、と思う人もいるかもしれません。でもこれは映画とは決定的に違う制作方法をとっているのです。それは、映画というのは、場面場面をバラバラの順番で撮って、あとで編集するという作り方ですが、この写真漫画の場合は、すべてが実際に時間の経過の通りに作られました。 

 そうすると、それに重要な影響を及ぼすのが、天候です。私はまるで、ツィーレク君たちの暮らしの中に自分もいるように、雨が降ったら今日は出かけないよ、雨が止んだら、ああきょうはいい天気だね、じゃあ出かけようじゃないか、と。だから実際の時間のままに撮られたこれはある種のトルーストーリーとも言えるのではないか、と思います。


すべてリアルタイムの自然光で


 もうひとつアニメ映画と違うのは、アニメだとスタジオで撮るために、ライトを当てなければならないことが多いのですが、この場合は全部自然光なので、ほんとうにその時その場の瞬間を見計らって撮影しているのです。そうしないと、全てのバランスがくずれてしまうと思ったからです。ですからあの日没の場面もすべてリアルタイムで撮ったものです。


手押し車に全てを積んで森へ



 木々が重なり合うように茂った森の中は、車が通れないので、実際に作業する時は、古い乳母車のような手押し車に撮影に必要な荷物を積んで移動しました。撮影にいい場所を見つけると、荷物を降ろしてセットして、地べたに横たわり、いろいろ図ってカメラを調整して。通りがかりの人はさぞ、変な人がおかしなことをしているぞ、と思ったことでしょう。
 ところが全部をセットして、いざ撮影、というときに、光が変わってしまうと、またやり直しです。ほんとうに時間の経過と光の具合には苦労しました。



すべてをひとりで


 最初は友人のプロの写真家にお願いしようと思ったのですが、考えてみると、人に頼むと、その人をかなり長い期間束縛することになってしまいます。一枚の写真のために一日待たなければならないようなことも出てくるわけですから。そうしたら、経済的にも彼は苦しくなってしまうでしょう。もうこれは一人でやるしかない仕事だ、と思い、ニコンのF3を使って、35ミリで自分で全て撮ることにしたのです。

| チェコ・センター | 21:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
フランチシェク・スカーラさんにインタビュー
 チェコセンターで開催中のフランチシェク・スカーラさんの写真漫画『ツィーレク君冒険物語』。もう観にいかれた方も多いかと思いますが、先日スカーラさんに伺った制作秘話―写真漫画という世界初の試みは、どんなふうに創られたのか、数回に分けてここにご紹介します。

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 その前にまずは以下、スカーラさんのプロフィールから。


František Skála (フランチシェク・スカーラ) 
                                       
1956年  チェコ・プラハ市に生まれる

1982年  美術工芸大学映画・テレビグラフィック学科卒業

1980年初め〜現在  彫刻、オブジェの個展を行う

1987年〜1991年  彼の結成したポストモダン芸術グループTVRDOHLAVÍとしても作品を発表

1990年  ヴァ−ツラフ・ハヴェル元大統領が設立したインドジフ・ハルペツキ−賞を受賞。その副賞として、サンフランシスコ・べドランズ芸術センターにて3ヶ月を過ごす。

1992年  プラハ・パラーツ・アクロポリスの劇場スペースのインテリアを手がける。

1993年  第45回ベネチア・ビエンナーレにチェコ代表として参加。チェコからベネチアまでの850kmを25日間かけて徒歩で制覇。その旅の途中で描いた作品をビエンナーレに出品する。

1995年  フランクフルトで開催されたブックフェア−にチェコ代表として参加する。

2004年   展覧会Skála v Rudolfinuにて4万人を動員し、年間の最も成功した展覧会となる。その後、2006年1月末まで、チェスキー・クルムロフ市のエゴン・シーレ・アートセンター、ブルノのモラビア・ギャラリーにて展覧会が続けられた。この展覧会に合わせて自身の作品集及びビエンナーレ記を出版。  

児童書のイラストレーターとして様々な賞を受賞しており、その芸術活動はイラスト、彫刻、オブジェ、建築の分野に留まらず、音楽にも及ぶ。ユニバーサル・プラハ・オーケストラMTO、フィンスキー・バロックにて演奏、歌を披露している他、SKLEP劇場の一員でもあり、ボーカルトリオTROS SKETOSのメンバーでもある。オーストラリア、アメリカの美術大学に客員アーティストとして招聘された経験もあり、国内外で高い評価を得ている。

素材に対する独特の感性、ユーモアセンス、そして作品に対する思弁的でないポジティブな姿勢を持って芸術活動を行っている現代チェコを代表する優れた芸術家の一人である。   


フランチシェク・スカーラさん『ツィーレク君冒険物語』を語る。(その1)

インタビュー:鈴木海花、中山珊瑚  通訳:ペトル・ホリー

なにからなにまで、ひとりで創った
『ツィーレク君冒険物語』



海が見たくて、鎌倉へ

 きのうどうしても海を見たくて、鎌倉へ行ってきました。とてもいい天気だったので、富士山がくっきり見えて、それに海に沈む太陽の美しさ、日没をみてとても感激しました。初めて日本に来て、こんなに天候に恵まれて美しいシーンを体験できたのは、心の奥に持っていた憧れの気持ちのおかげかもしれません。
 日本は素晴らしい文化と伝統をもっていることを、実感できたのもうれしいことです。たとえば、日本の料理。一口目は、味が薄いかな、と思うのですが、二口目を食べるといかに素材の味が奥深いかが感じられるんですね。そういう文化に触れて、いろいろ発見がありました。


まだ誰も試みたことがない写真漫画という手法


写 真漫画を最初に思いついたのは、1989年に、「ブラストブラダの大冒険」という本を出版した時でした。最後の方のページで数枚の写真を使ってみたのですが、その時これを物語にしたら面白いんじゃないかと、浮かんだアイディアです。
  調べてみると、まだ世界で誰もやったことがないみたいですし。それでいろいろ案を練って、一昨年2ヶ月ほど集中して時間をとって取り組もうと思ったのです。
   ところが、はじめて見ると1年半かかってしまった。この一年半は、毎日制作と戸外での撮影に明け暮れました。


すべて自然の素材を使って、森の中で自然光で 


 ツィーレク君はけっこう長い物語でコマ数も多いのですが、人形やその周りの環境を作るのに使ったのはすべて自然の素材でした。それらを自然の中に持っていって、すべて自然光で撮影しました。サイズが小さいので、実際には大きな家を小さくしたり、人形も車も、実在のもののサイズをちょっといじって、小さくするのですが、いかにも実際に存在しているような感じにしたかったのです。


子供時代の森の遊びを回想して 


 チェコの子供たちがよくするように、森に出かけて、木の根っこを使って小さな家を作ったり、木の皮で舟や小さな家の屋根を作ったり。そういう風にこの写真漫画をつくったので、私にとっては子供のころの遊びの回想でもあったわけです。
 プラハから北西に70キロほど行ったところにセカンドハウスを持っているので、そこを制作の拠点にしました。制作の作業をするのにはできるだけ環境を愉快なものにしたいから、自分の好きな場所で作ることにしました。嫌いな場所からは何も生まれませんから。


人形が人形でなくなる時


 この写真漫画は、最初に絵コンテなどは作らず、その場の思いつきで全部つくっていく、という方法で制作しました。
 まず人形をつくります。頭部をつくり、それを体につける―そうすると「人形が生まれてくる」ような状況になる。まるで赤ちゃんが生まれてくるように。人形に対しての「私の気持ち」が生じるわけです。 そうすると、そこに自然に今度はセリフが出てきます。 ここまできたら次はインテリア、小道具など、どういう環境で暮らしているのか、という環境づくりをしました。これができると私自身もその一部になるわけで、人形が人形でなくなる―まるで命の無いものが命を得る、蘇生する、という風に感じられるようになります。

(つづく)

| チェコ・センター | 19:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
ツィーレク君の冒険、ついにはじまる!
 1月30日より、おまちかね!フランチシェク・スカーラさんの写真漫画展『ツィーレク君冒険物語』が、チェコセンターで始まりました。
 作者のスカーラさんは、29日のオープニングパーティには、口琴を吹きながら登場。さすがミュージシャンでもあり役者でもある彼の多彩な才能を思わせる楽しいパーティでした。
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 さて、チェコセンターの展示室には40点ほどの写真漫画作品が展示されていますが、実はこの物語はもっとずっと長い物語で、収録されている本が3月にチェコで出版されます。ツィーレク君が、誘拐されたリーダ嬢を探して旅をする大冒険物語です。すべてを実際の森の中で撮影したとあって、オーガニックなテイストむんむん。写真漫画というのは世界でも例を見ない表現手法なので、チェコでも話題になっているようです。

manga

 きょうはスカーラさんにインタビューして、このツィーレク君冒険物語の制作秘話をたっぷり伺ってきました。驚くことがいっぱいの楽しいインタビューでした。この内容は近々(早くテープをおこして)このブログで紹介します。
 とにかくこの展覧会、チェコファンには必見ものです。(3月12日まで)
| チェコ・センター | 22:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
出版記念イベント
 先週の木曜日、チェコセンター&チェコ大使館にて『チェコAtoZ』の出版記念イベントが開催されました当初の予想を大きく上回る、100名近くのお客様にいらしていただき、とてもにぎやかな会になりました。
 ご来場いただいた方には、まずチェコセンターで開催中のダニエル・シュペルルさんの写真展をご覧いただき、
イベント4
その後、ゴージャスな赤いカーペットが敷かれた階段、廊下を進み、
イベント5
大使館内にあるホールに移動していただきました。
イベント3
ホールは、ゆったりとした座席の並ぶ素敵なプチ映画館のようなところ。普段はチェコ映画の試写会などで使用されているみたいです。映写室の中には、かっこいいデザインのフィルム映写機が2台据えられていました。今回アニメーションのDVDを流すにあたって、この映写室内に入れていただき、ちょっとだけ映写技師気分を味わえたのが、とても楽しかったです。

 ホールでは、私達とペトル・ホリーさん(チェコセンター所長)の3人で、本の中からいくつかのトピックスを抜き出し、本ではカバーしきれなかった情報をホリーさんに教えていただきながら、お話しました。チェコアニメの予告編を短く編集したものも上映。
イベント1
キュビズムの食器や家具の話、ホリーさんのおすすめの古本屋さんの話、見学できる映画スタジオがあるズリーンの話、ホリーさんが子供のころヘルミナ・ティールロヴァー(チェコアニメの巨匠)と電話で話したことがあるというエピソード、チェコビール・ブドヴァルとアメリカのバドワイザーの関係の話・・・話は尽きず、実は用意していたトピックスの三分の二程にしか触れられなかったのですが、みなさま楽しんでいただけたようでホッ。みなさんやはり、丁寧でありつつも随所にユーモアを忍ばせるホリーさんのキャラクターに惹きつけられていたようです。

 トークの後は、お隣の歓談室に移っていただき、チェコビールとチェコおつまみで立食パーティーとなりました。チェコ料理カフェ『ano』さんで作っていただいたチーズのマリネとカナッペ(ポテトサラダとパプリカの組み合わせがチェコ流)を召し上がっていただきました。どちらもビールに合うんですよね〜。
イベント2
 
 ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。トークの中で出た細かい情報や、歓談の場でご質問いただいたことについては、今後このブログで少しずつご紹介していきますので、また覗いてみてくださいね。
| 本づくり | 13:43 | comments(0) | trackbacks(0) |