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幻想の魔術師 カレル・ゼマン (JUGEMレビュー »)

銅版画のような背景と人物の合成が美しい、トリックフィルムの傑作。
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チェコA to Z ブログ

チェコの旅本『チェコ AtoZ』(2006/12/15ブルースインターアクションズより発売)の著者による、チェコの話題を集めたブログです。
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フランチシェク・スカーラさん『ツィーレク君冒険物語』を語る その4
ストーリーとキャラクターについて


 いろいろな障害を乗り越えて、最後にはめでたし家に帰ってくる、とひところで言えばこういうストーリーですが、はじめは主人公ツィーレクと、彼が旅の中で出会うサブキャラクターであるホメールが、お互い近所に住んでいて、行き来するうちにいろいろなことがある、という話を考えていました。でもそれではやっぱり変化に乏しいので、旅に出る話になったんです。


 キャラクターはもちろん、とても重要ですし、作者の私がどこかに潜んでいると思います。どちらかというとツィーレクより、ホメールのほうが私自身に近いかもしれません。どこからきたか誰も知らない、仙人のような生活をしているキャラクターです。そういう不可思議な、わけわからない存在には私が投影されているように思います。
一年半も集中して、たいへんな日々だったので、絶対に続編はつくらないと思っていたのですが、もしまた作るんだったら、ホメールを主人公にしようと。どこかへ旅にでかけるようなロードムービーのようなものかな。ホメールとツィーレクを、10何年前私がベネチアを歩いてきたような、彼らを使ってそのような旅をしたいと。


人形づくりは、整形外科医&幽霊を呼び起こす術のようだった



 それぞれの人形の中には針金が入っています。手もとても小さいのですが、ジェスチャーによっていくつか手を変えられるように何本か用意しました。繊細な材料なので、セットしてシャッターを押したいとおもった瞬間に、手がぽとっととか、帽子が吹き飛ばされたりして、最初からやり直し・・・。
 
 雪のシーンを撮った場所には岩がごろごろあって、それを撮影した時はちょうど風がとっても強かったので、頭が何度も落ちてしまいました。でもその落ちた地点は歩いて入れないような場所だったので、上から木の枝で何度も取って・・・苦労しました。


 人形の頭部は、実は海藻でできているんです。以前サンフランシスコに行った時、あそこはケルプ(大型の昆布)が採れるところなので、それを見ていたら、海藻が浮くための丸い浮きのような部分がついていて、面白いので拾ってきたんです。今回どんな素材でつくろうか、と考えたときに、そうだ、あれでやってみよう、と。
 でも海藻は湿気によって、延びたり縮んだりしますから、リアルな皮膚の感じは出るのですが、雪などに濡れると、せっかくの顔が膨らんでダメになってしまうこともあって。
ケルプで首を作る技術を開発するのに、4ヶ月もかかりました。
 でもこうして人形を作るのは、たとえてみるなら、整形外科&幽霊を呼び起こす術、みたいな作業でした。

これからのこと


 今は、プラハで『ブラストブラダの大冒険』の舞台化の仕事に取り組んでいます。人形と人間がいっしょにでてくる舞台です。これは舞台美術や音楽、歌詞も書いています。前からボーカルグループの一員でもあり、カルロヴィヴァリ国際映画祭の主題歌も毎年つくっているくらい、音楽も好きです。
 あ、それから今船を作っています。大きい箱舟みたいなオブジェで、夏前には完成させたいと思っています。

父、フランチシェク・スカーラのこと


 私は父から同じ名前をもらったので、ほんとうは名前の後に「ジュニア」がつくんです。父はもう80歳に近い歳ですが、ずっとアニメーションのデザイナーでした。古いものに愛着をもっている骨董好きです。父から同じ名前をもらったように、そんな父の仕事や趣味からも、影響を受けました。今回はるばる日本へ来て、父のことを知っている人がいたことに、私はとても驚き感動しました。父に話したら、どんなに喜ぶことか。
 
 そうそう、私はイラストレーターとしても、これからやりたいことがあって、それは「忘れ去られた技」をテーマにした本を作ることです。父がしてきたような古い仕事を紹介する仕事もぜひつづけていきたいです。

まだ知られていないビザールなプラハ


 プラハは大好きな都市です。どこが好きかと言うと、ビザールで脅威的なところかな。ふだんは気づかずにいて、ふと目覚めたらまたいろいろな新しいものが見えてくる、というような尽きない魅力がある場所です。


 今プラハの中心はずいぶん観光化されていますが、プラハにもまだ中心地からそれほど離れていないのにビザールな、これが真のプラハだ、といえるところがあるので、もし、日本から旅行する機会があったら、そんなプラハも是非見て欲しいと思います。


 スカーラさんのインタビュー、いかがでしたか?
面白いお話で、瞬く間に時間がたってしまいました。もっともっとお聞きしたいこともあったのですが。


 さて、チェコセンターでは次の催しであるヤン・ライヒの写真展の用意が進められています。(3月19日から4月12日まで)
 このヤン・ライヒの写真、古いボックスカメラで撮った素晴らしい作品です!
チェコにはほんとうにまだまだ日本に紹介されていない素晴らしいアーティストがたくさん居るんだなあ、と痛感します。
 ヤン・ライヒさんについては、来日なさるときにまたインタビューをしますので、
その様子もひきつづき、ブログで紹介していきます。
どうぞ、お楽しみに!
| チェコ・カルチャー | 19:45 | comments(2) | trackbacks(12) |